メリークリスマス
こんばんは。
ご無沙汰しております。
先日、家族に急かされて鬼滅を見に映画館に行って来ました。
眼福でございました。幸せ。
なお、子供たちは眠くなったらしい……。まあ、内容はお子ちゃまには難しい、よね?
私は映画館に行くと涙腺崩壊するので、大変でしたが。
予告とかでも泣けるよ?
ポケモンとか切ないよ?
本編始まる前に、ハンドタオルが結構濡れていたのは……お約束です。
あと、画像がとても美しいと、終始感動しておりました。
現在はストックが少し出来たので、予定通り1月から更新再開する予定です。
その前に、絵もちょっとかけると良いな。
最後に、今年最後の短文です。
一応、お蔵入りになっている話のワンシーンをリメイクで。
いつか出て来るかもしれないし、出て来ないかもしれない。
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灯りが一つまた一つと消えていく。
綺麗にまとまっていた色とりどりのイルミネーションは無事に新年を越えた事で役目を終えている。
無事に済んだ。
また新しい一年が始まる。
道半ばなのは確かだが、昨年が大きな問題がなく済んだ事にほっと息を吐いた。
式典は終わり、片付けが始まっている。
それぞれが持ち場について、指示を出しながら動いている。
SPの仕事は既に終え、帰って良いと言われたが、現場でまだ仕事をしている相手を探す為に戻って来てしまった。
確かこの辺りが持ち場だった筈。
そう思って探していると、特徴的な三つ編みを見つけた。
集中しているのか、こちらを気にしない相手の背で三つ編みが揺れている。
じっと眺め、イタズラしようと気配を消して近寄る。そっと手を伸ばすと三つ編みが逃げ出した。
「ちゃんと声掛けろよ!?引っ張るの禁止って、いつも言ってるだろ?」
気がつき、振り向いてくれた。
相手の顔は寒いのか、鼻や耳が赤く痛々しさを伝えてくる。
「寒そうだ……」
手を再び伸ばす、今度は触れることが出来、頬の冷たさが手に伝わった。
ヒイロは首に巻いていたマフラーを外し、相手に巻いてやる。
「貸してやる。ちゃん暖めろ」
驚きに見開いた瞳が緩やかに細まり、マフラーとの間に見える唇が嬉しそうに弧を描いていく。
惹き込まれる笑顔は何よりも欲しかった報酬のようで、もっと見たいとすら思えた。
「ありがとな?借りる!」
そう言うと、相手は仲間に呼ばれ、返事を返していた。
数言話し終えるとヒイロを見て「先に帰ってろよ?」と念を押してくる。
すれ違い様に、コートのポケットに何か忍ばされた。渡されたのは、小さなプレゼントとメッセージカード。
驚き振り向けば、手を振りながら去って行く姿。ヒイロが振り返ると分かっていたのか、こちらを見ている。
暖かい。
ぬくもりを分けたつもりが、それ以上を返されてしまった。
くすぐったい気持ちを素直に笑みに変える。
帰ってこれを開けるのが楽しみだと笑った。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
では、良いお年をお迎えくださいませ。